スノーランドの子どもたち

原題:Children of the Snow Land/撮影地:ネパール/製作国:イギリス

監督:ザラ・バルフォー、マーカス・スティーブンソン

ネパールの首都カトマンズには、ヒマラヤの奥地で生まれた子どもたちが教育を無償で受けられる寄宿学校(boarding school)がある。 ここでは4歳から16歳の子どもたちが、親元を離れて12年間の共同生活を送りながら勉学に励む。 故郷があまりに遠すぎるため、子どもたちが両親や兄弟、親戚に会えることはほとんどなく、彼らはすっかり都会の生活に慣れてしまう。 そんな彼らにとって刺激的な行事がある。卒業前に実家に3か月間里帰りし、あらためて自分の生まれ故郷について知るという。 本作では3人の生徒のヒマラヤの雪山を超える険しい道のりとなる初めての里帰りに密着し、 生まれ故郷と向き合いながら成長していく姿に迫っていくドキュメンタリー作品です。

鑑賞日:5月10日

時間:15時

制作年:2018

作品時間:93分

予告編

ヒマラヤの最奥地では、教育が唯一の希望

ネパールの最奥地であるヒマラヤ山間部の生活は、まさに秘境で現代においても極めて過酷な生活環境にあります。 自動車が通行できる道路は無く、4千メートル級の山々を越える細い山道が唯一の命綱です。通信手段は無く、 外界からほぼ完全に遮断されています。この地で暮らす人々の大半は農業に従事し、半農半牧の生活をしています。 家では、一階で家畜を飼い、二階が居住空間となっており、水道や電気も無く、衛生状態も良くない状況です。 仕事はたいてい重労働で、現金を得る手段もほぼありません。こうした村において、子どもに教育を受けさせることは唯一の希望であり、 親は子どもを手放してでも、教育を受けさせる機会を優先するのです。 全寮制の寄宿学校では、家族と子どもは離れ離れの生活となります。 その期間は非常に長く、故郷や家族の記憶が遥か遠くにかすみます。 ヒマラヤ山脈の雪山を進む、里帰りの過酷さを乗り越えながら家族の絆を結びます。 ネパールの教育事情や教育格差、そして過酷な生活の現実が垣間見えます。

スノーランドの子どもたち 伴野智

ファシリテーター

伴野智

◆株式会社アジアンドキュメンタリーズ 代表取締役社長 兼 編集責任者◆

2018年8月に動画配信サービス「アジアンドキュメンタリーズ」を立ち上げて以来、 ドキュメンタリー映画のキュレーターとして、 独自の視点でアジアの社会問題に鋭く斬り込む作品を日本に配信。 ドキュメンタリー作家としては、映文連アワードグランプリ、 ギャラクシー賞などの受賞実績がある。

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