原題:Mr. Toilet: The World's #2 Man/撮影地:シンガポール、インド/製作国:アメリカ
監督:リリー・ゼペダ
世界人口の約78億人のうち、トイレのない生活を送っている人は約20億人もいる。さらに、約42億人もの人々が安全に管理されたトイレを使えておらず、年間29万7,000人(1日約800人以上)もの5歳未満の子どもが不適切な水と不衛生による下痢症で命を落としているという現状がある。この「トイレ問題」にいち早く着目し、安心・安全なトイレを世界中に普及させる活動に取り組んできたのが、シンガポールの“ミスター・トイレ”こと、ジャック・シム氏。会社経営などを経て、2001年、国際NPO団体WTO(世界トイレ機関)を創設した。独特のユーモアを交えながら、世界のトイレ問題の解決に奔走する彼の姿を追った。
鑑賞日:8月16日
時間:15時
制作年:2019
作品時間:87分
トイレの話題は恥ずかしさや笑いを誘いますが、貧困国では劣悪な衛生環境が最大の死因につながります。WHOによれば2016年の世界の死亡原因のトップ10のうち8位が道路交通傷害で、9位が下痢性疾患となっており、その差はほとんどありません。世界的には、自動車事故で死ぬのと、トイレが無いなど不衛生な環境が原因になって下痢で死ぬのが同じ確率といっても過言ではないのです。そして、この問題で最も責任を負う国がインドと中国だと、ジャック・シム氏は指摘します。「トイレの話題をタブーから笑いに変える。メディア 政治家 セレブリティーを引きつけて、イカした話題にする!」と、派手なパフォーマンスを繰り広げながら、彼は国際社会で広く支持者を増やしていくのです。まさにタブーに挑む挑戦者です。
◆株式会社アジアンドキュメンタリーズ 代表取締役社長 兼 編集責任者◆
2018年8月に動画配信サービス「アジアンドキュメンタリーズ」を立ち上げて以来、 ドキュメンタリー映画のキュレーターとして、 独自の視点でアジアの社会問題に鋭く斬り込む作品を日本に配信。 ドキュメンタリー作家としては、映文連アワードグランプリ、 ギャラクシー賞などの受賞実績がある。