原題:Leftover Women/撮影地:中国/製作国:イスラエル
監督:シェシュ・シャラム、ハイラ・メダリア
中国で、27歳になっても結婚しない、できない女性を意味する「剰女」(シェンニュイ)。 「余った女」という意味である。ここに登場する独身女性たちの悩みは深刻だ。 34歳、弁護士。28歳、ラジオ局のアナウンサー。 36歳、北京師範大学准教授。彼女たちは、果たしてしあわせな結婚ができるのだろうか。 婚活に奔走する彼女たちと家族の本音を赤裸々に綴ったドキュメンタリー映画。 急激な経済成長を遂げ、女性も大学を出て、社会で活躍することが当たり前になった中国では、 同時に「結婚」にまつわる様々な問題が噴出している。 「結婚」は、誰のため?何のためにするのか?という、人間としての大きな問いを投げかけられる作品。
鑑賞日:12月7日
時間:15時
年制作:2019
作品時間:84分
中国で「剰女」という社会現象が起きている背景には、 「剰男」という、さらに深刻な問題があります。 中国では、結婚適齢期の男性が余っているのです。 それは、中国人の男性に魅力がないからではありません。 そもそも「結婚年齢」とされる20~45歳の年代で、男性が女性より3000万人も多いのです。 中国で結婚は、完全に女性優位。そのため、花嫁のために家や自動車を用意するなど、 結婚条件がどんどん高くなっているのです。 当然、社会的に活躍し、成功している女性は、 わざわざ頼りない男性と結婚しなくても独身生活のほうが気楽で楽しいという現実もあります。 一方で、出産、子育てのため早く結婚を望む親が、息子、娘の婚活に奔走するという光景も、 中国では一般的になりました。経済力が相手選びの判断基準になると、 本人の人間性だけではどうにもならない現実があるのです。
◆株式会社アジアンドキュメンタリーズ 代表取締役社長 兼 編集責任者◆
2018年8月に動画配信サービス「アジアンドキュメンタリーズ」を立ち上げて以来、 ドキュメンタリー映画のキュレーターとして、 独自の視点でアジアの社会問題に鋭く斬り込む作品を日本に配信。 ドキュメンタリー作家としては、映文連アワードグランプリ、 ギャラクシー賞などの受賞実績がある。
「結婚」は、誰のため?何のためにするのか?
結婚で得られるものって何だろう?
女性の悩みはもちろん、社会の問題も考えさせる作品!