原題:Imad's Childhood/撮影地:イラク/製作国:スウェーデン、イラク、ラトビア
監督:ザハヴィ・サンジャヴィ
クルド人でヤジディ教徒の男の子イマドは2歳のときISに拉致され、 2年以上拘束された後に解放された。拘束中はIS戦闘員に連れ回され、 銃の扱いを練習。殺人や斬首の映像を見て育った。 大人の男と一緒にいることを好み、女性やヤジディ教徒を敵視。 同世代の子どもを殴り、人形の首を切って遊ぶ。 凶暴な発言と暴力的な行動に、周囲の大人もなす術がない。 孤立するイマドに、母と祖母、児童心理学者のベリバンが寄り添うが、 母のガザラは夫が拉致されたまま戻らず、 自身も性奴隷にされた恐怖体験から立ち直れずにいる。 IS統治の被害に遭った子どもや女性たちが、 平和な日常を取り戻すために困難な道を進む姿を克明に捉えた作品だ。
鑑賞日:2月16日
時間:15時
年制作:2021
作品時間:77分
2014年8月、イラク北西部のシンジャール地方のヤジディ教徒をISが襲撃。 1800人が殺され、6400人が人質となりました。 女性は性奴隷として売買の対象に。 子どもたちも虐待や性暴力を受けたり、 兵士に徴用されて戦場に送られたりといった悪夢の日々を過ごしました。 生還した子どもたちの多くは、回復に時間のかかる病気や障害を抱えています。 また、攻撃的な態度や悪夢、社会性の退行、 激しい感情の起伏などの症状を示すことが多いとも言われています。 IS支配下で恐怖と身の危険にさらされ、 今もその記憶に苦しんでいる女性と子どもたち。 襲撃から8年が経過した今でも、20万人以上が避難生活を送っています。
◆株式会社アジアンドキュメンタリーズ 代表取締役社長 兼 編集責任者◆
2018年8月に動画配信サービス「アジアンドキュメンタリーズ」を立ち上げて以来、 ドキュメンタリー映画のキュレーターとして、 独自の視点でアジアの社会問題に鋭く斬り込む作品を日本に配信。 ドキュメンタリー作家としては、映文連アワードグランプリ、 ギャラクシー賞などの受賞実績がある。
戦争が子どもたちに残す深い傷。
イマドの暴力的な行動は、奪われた幼少期の叫びだ。
平和を取り戻すために歩む、長く険しい道のり。