原題:The Football Aficionado/撮影地:イラン/製作国:イラン
監督:シャルミン・モジャヘダデ、パリズ・コシュデル
主人公のザーラは、サッカーが好きなイラン人女性。 贔屓のチームをスタジアムで応援したいのに、イラン革命後は40年近くにわたり、女性はスタジアムでのサッカー観戦が禁止されている。 ザーラは男装し、念願のスタジアムへの入場を果たす。 その行動はネットニュースで瞬く間に拡散され、彼女は一躍有名人に。 女性のスタジアム観戦実現のために戦う活動を本格的に始めることとなった。 しかしイランの性差による壁は高く、練習場への入場さえも叶わない。 AFC チャンピオンズリーグ準決勝の試合当日、ザーラは眉を整形し、髪を短く刈り込み、より男らしい姿で再びスタジアムへの入場を画策する。 鉄柵のはるか先に見える観客席に行き着くことができるのか。差別と戦う女性の、奮闘の足取りを追う。
鑑賞日:12月6日
時間:15時
制作年:2022
作品時間:70分
1979年のイラン革命以降、イランではイスラム原理主義に基づいた、女性の権利抑圧が続いています。 2023年の世界経済フォーラムによるジェンダー平等達成率でイランは146カ国中143位。 頭髪や服装の規定だけでなく、結婚と離婚、親権、遺産相続など法的な面でも男性と同等の権利は認められていません。 多くの国内法で、公の場での女性の役割が過小評価されており、例えば法廷では、女性の証言は男性の半分の価値しかないのです。 スポーツにおいてもボクシングや水泳は禁止され、サッカーやバレーボールは試合会場での観戦ができませんでした。 FIFAなどの国際団体が女性の権利拡大を促すものの、政治家や学者などは「欧米による心理戦だ」とその干渉を警戒しています。
◆株式会社アジアンドキュメンタリーズ 代表取締役社長 兼 編集責任者◆
2018年8月に動画配信サービス「アジアンドキュメンタリーズ」を立ち上げて以来、 ドキュメンタリー映画のキュレーターとして、 独自の視点でアジアの社会問題に鋭く斬り込む作品を日本に配信。 ドキュメンタリー作家としては、映文連アワードグランプリ、 ギャラクシー賞などの受賞実績がある。