BRAKELESS JR福知山線脱線事故

原題:BRAKELESS/撮影地:日本/製作国:日本、イギリス

監督:三宅響子

2005年4月に起きたJR福知山線脱線事故を、 当時の報道映像と事故の被害者や遺族たちの証言で構成したドキュメンタリー映画。 乗り込んだ車両、他の乗客の様子、体感した運転状況などとともに「あの日」を振り返る。 家族を失った者たちの悲しみや怒り、生存者の生々しい記憶。 全員に共通しているのは原因究明と再発防止を願う気持ちだ。 スピードと効率を優先するあまり、安全を蔑ろにしたJR西日本。 だがそれは同社だけでなく、当時の日本社会全体を覆っていた病理だと識者は言う。 事故はなぜ起きたのか。運転士個人のミスだけで終わらせず、 事故を誘発する労働環境を形成していた企業姿勢を問う作品だ

鑑賞日:4月25日

時間:15時

制作年:2014

作品時間:80分

予告編

ヒューマンエラーを誘発した企業姿勢・事故の教訓

国際人権団体アムネスティがまとめた2019年版の報告書によると、 鉄道やバスなどの公共交通機関の運転士は、乗客の命を預かる大きな責任を背負っています。 しかし、運行ダイヤの厳格化や企業の管理体制が、 時に安全よりも効率を優先させてしまうことがあります。 JR福知山線脱線事故は、死者107人、負傷者562人という歴史的な大惨事でした。 脱線理由は速度超過。制限時速70キロのカーブに116キロで進入していました。 この列車は事故直前の停車駅で停止位置を70メートルもオーバーランしており、 運転士の操作に不自然な点が多くありました。一方で、他社との競合を意識した経営陣の判断により、 度重なるスピードアップと停止時間短縮を行ったことや、 運転ミスに対する懲罰的処遇を行っていたことが表面化。 多くのメディアが「事故の大きな原因の一つ」と報じました。 設備面では、自動列車停止装置が設置されていなかったことも判明。 運転士以上に、会社の責任が問われる事態になりました。 また、鉄道事故の被害者支援や企業責任の在り方の重要性が再認識された痛ましい出来事であり、 今も議論が続いています。

BRAKELESS JR福知山線脱線事故 伴野智

ファシリテーター

伴野智

◆株式会社アジアンドキュメンタリーズ 代表取締役社長 兼 編集責任者◆

2018年8月に動画配信サービス「アジアンドキュメンタリーズ」を立ち上げて以来、 ドキュメンタリー映画のキュレーターとして、 独自の視点でアジアの社会問題に鋭く斬り込む作品を日本に配信。 ドキュメンタリー作家としては、映文連アワードグランプリ、 ギャラクシー賞などの受賞実績がある。

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