原題:Almost Heaven/撮影地:中国/製作国:イギリス
監督:スタルジン・ドルジェ
家族に仕送りをするため、親元を離れ葬儀会社に就職した少女インリンは、 同世代の先輩ジンホワとともに納棺師の仕事に就いている。 24時間の当直では、遺体洗浄や葬儀進行のトレーニングを行い、 静まり返った深夜に安置所の見回りもする。 恐怖心と戦いながら仕事を覚えるインリンは、パートナーのジンホワと多くの時間を共に過ごし、 良い関係を築いていった。心身ともに負担を感じる激務の中で、ジンホワが一つの決断をしたことで、 インリンは自分を見つめ直すことになる。目的もなく生きていた彼女が人生の岐路に立った。 仕事、家族、友人、未来――揺れ動く十代の心情をありのままに捉えた、ヒューマンタッチな作品だ。
鑑賞日:3月28日
時間:15時
制作年:2017
作品時間:72分
2000年以降、高齢化社会が進行する中国。2019年には60歳以上の人口が2億5388万人と、 総人口の18.1%を占めています。高齢化の進行により、死亡者数は年々増加傾向。 国民の所得水準が上昇し、葬儀への消費概念が変化してきました。 葬儀業の市場規模は拡大を続け、2024年には3000億元(約5兆円) を超えるほどの成長が見込まれています。 全てがお金に変換されるビジネスライクな葬儀が浸透する一方で、 納棺師に対しては「祝いの席に出席できない」「親戚縁者が会ってくれない」など、 古くから続く偏見がありました。近年は日本の映画『おくりびと』がヒットしたり、 教育機関に葬儀学科が開設されたりと、徐々に社会の理解が深まりつつあります。
◆株式会社アジアンドキュメンタリーズ 代表取締役社長 兼 編集責任者◆
2018年8月に動画配信サービス「アジアンドキュメンタリーズ」を立ち上げて以来、 ドキュメンタリー映画のキュレーターとして、 独自の視点でアジアの社会問題に鋭く斬り込む作品を日本に配信。 ドキュメンタリー作家としては、映文連アワードグランプリ、 ギャラクシー賞などの受賞実績がある。